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夏目家の糠みそはどこへ 漱石のひ孫、一族の思い出告白

朝日新聞デジタル - 9月11日(水) 15時31分

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(朝日新聞デジタル)

 文豪・夏目漱石のひ孫が茨城県牛久市にいる。野尻はるひさん(65)。市読書団体連合会が市内で開いた漱石の読書会に参加した後、「夏目家の人々」の思い出を披露した。
 野尻さんは、漱石門下生の作家松岡譲(ゆずる)さんと、漱石の長女筆子さんの長男として生まれた聖一(しょういち)さんの長女。聖一さんは「もの書きだった」が、不遇のまま58歳で鬼籍に入り、世間には知られていない。
 これまで人前で「漱石のひ孫」として話したことはなかったが、母親明子(のりこ)さんが昨年92歳で亡くなったことから、読書会への参加を機に「ひ孫では一番年上の自分が聞いたことで、お役に立てれば」と申し出た。
 読書会は7日にあり、漱石の「夢十夜」を読んだ後、参加者約20人が野尻さんに質問しながら懇談した。
 漱石の妻鏡子さんは悪妻といわれたが、野尻さんは「でんと構えていて、いいおばあちゃまだったと、母は話していました」。祖母の筆子さんについては「自分が大好きな祖父(松岡さん)と結婚したが、祖父が文壇から抹殺されて大変な苦労をした」としのんだ。
 聖一さんは筆子さんにかわいがられたが「お酒で体を壊した。漱石の孫として重圧があったのだろう」と思いやる。聖一さんの妹で叔母にあたる半藤末利子さんに「夏目家の糠(ぬか)みそ」という作品がある。「家にも分けてもらった糠みそがあったけど、私が腐らせてしまった。また、叔母からもらおうと思っています」と話した。(佐藤清孝)

 

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