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500億円で堤防整備したが…冠水招いた「内水」とは

朝日新聞デジタル - 7月12日(木) 17時48分

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(朝日新聞デジタル)

 2004年の台風23号で大きな被害が出た京都府北部の由良川流域は、今回の西日本豪雨でも集落が冠水した。由良川の氾濫(はんらん)を抑える堤防の整備は進んだが、集落に降り注いだ雨水などの内水を由良川へ流せず、堤防の内側に水がたまった。
 14年前の台風23号の豪雨災害では、全国で死者・行方不明者が98人にのぼった。うち京都府内では15人が死亡、住宅の全半壊と一部破損、床上床下浸水で1万棟以上の被害が出た。
 由良川下流部の舞鶴市志高地区では、多くの車が水没。観光バスの屋根に取り残された乗客たちが、「上を向いて歩こう」などを歌いながら夜明けまで耐えたことでも知られる。
 国土交通省は04〜16年に京都府福知山市と舞鶴市の9カ所で堤防を整備。宅地もかさ上げし、総事業費は約500億円にのぼった。
 ところが、今回の豪雨で再び浸水被害が出た。
 舞鶴市志高地区では、7日午前0時ごろから国道175号が冠水を始めた。午前5時すぎに由良川が増水したため、内水を由良川に流す門が閉じられた。行き場を失った内水は水かさを増し、国道付近の水位は1メートル以上になった。住宅への浸水も相次いだ。
 給食調理員の増本見也子さん(40)は家族5人で公民館へ避難した。「堤防はできたが、今度は山からの水がじわじわとたまっていくようになった」と話す。
 舞鶴市の担当者は「外水(由良川の水)からは守られるようになったが、内水が新たな問題になった」と認める。京都大学防災研究所の中川一所長(防災水工学)は「内水をポンプで川に流しても、増水して堤防が決壊すれば、より甚大な被害につながる。ハード対策には限界がある」と指摘した。(大久保直樹)

 

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