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腸内細菌増えすぎもだめ? 前立腺がん増殖させる細菌も

朝日新聞デジタル - 7月19日(月) 7時0分

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(朝日新聞デジタル)

 大腸がんや糖尿病の予防効果を持つ腸内細菌が、一方では前立腺がんの増殖をうながす——。近畿大と大阪大の共同研究チームが、こんな研究成果をまとめた。専門家は腸内細菌の群れ「腸内フローラ」のバランスを整えることが大事だとしている。
 前立腺は男性にだけある器官で近年、がんの発症が増えている。食生活と密接に関係しているということがわかっていて、脂肪分が高い欧米スタイルの食生活習慣が広がったことが、一つの要因ではないかといわれている。
 チームはこれまでの研究で、前立腺がんを発症するマウス(ネズミ)に脂肪分の多い食事を与えて太らせると、がんの増殖が促進されることを確認していた。
 しかし、がんの増殖を引き起こすメカニズムは解明できていなかった。チームは、脂肪分の多い食事をとり続けると、腸内フローラが変化することに目をつけた。
 腸内細菌は、腸の粘膜にびっしりと張り付いている。並んで咲いた花のようであることから、花畑(フローラ)にちなんで腸内フローラと呼ばれる。
 前立腺がんを発症した肥満ネズミに、複数の抗生物質を使い、腸内細菌のバランスを意図的に変えてみた。その結果、抗生物質を飲ませたネズミは、前立腺がんの増殖が抑制されていることがわかった。
 抗生物質を飲ませなかったネズミの腸内フローラと比較すると、酪酸や酢酸など短鎖脂肪酸という酸を生みだす腸内細菌の量に大きな差があった。
 がんの増殖が抑制されたネズミは、これらの腸内細菌が少なく、そこから短鎖脂肪酸を介して産生されるIGFー1というホルモンの血中濃度も低下していた。これらのネズミに短鎖脂肪酸を食べさせると、IGFー1が増え、前立腺がんも増殖した。
 短鎖脂肪酸はこれまで、大腸がんや糖尿病、肥満への予防効果があるなど、どちらかというと体に対してプラスに働くことが報告されていた。
 近畿大の藤田和利准教授は「前立腺がんの増殖に短鎖脂肪酸が重要な役割を担っている。良い作用がある半面、悪さもすることがあるとわかった」と話す。

 

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