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安心して暮らせる世界を目指して〜日本発・深紫外線LEDを使ったまったく新しい空間除菌技術『Aeropure Technology』〜

Discovery Channel - 6月9日(水)

パンデミックの時代に生きる私たちは、常に見えないミクロの敵に翻弄され、言葉にできない不安を抱えている。いっそ空気ごと除菌できたらいいのだが、空間全体に除菌剤を噴霧しても残念ながら効果は十分ではなく、人体に悪影響を及ぼしかねないことは多くの専門家が指摘している。

 

ところが、この「空間除菌」という概念を塗り替えるまったく新しい技術が、医療機器メーカーの日機装により開発されたという。

 

日機装の『Aeropure Technology(エアロピュア・テクノロジー)』は、空気と一緒に浮遊しているウイルス、細菌やアレル物質を取り込み、光触媒フィルターで捕らえておいてから、深紫外線LEDを照射して不活化する仕組みとなっている。

 

『Aeropure Technology』、深紫外線LEDと光触媒フィルターを組み合わせた技術の始まりは、2006年にまでさかのぼる。

 

深紫外線LEDという「強力な武器」

 

 

ご存知のとおり、紫外線とは400ナノメートルよりも波長が短い光を指す。中でも280ナノメートル以下の短い波長の光は深紫外線(UV-C)と呼ばれ、高いエネルギーを持つのが特徴だ。

 

この深紫外線を照射すると、細胞内にある核酸のらせん構造に作用されるため、ウイルスや細胞が増殖するのを防ぐことができる。従って、今後細菌・ウイルス対策の分野で活用していけるのではないかと期待されていた。

 

問題は、深紫外線を発する光源をどのように製造するか。社会的ニーズは高いものの、技術的なハードルも高いゆえに製品として実用化するのは困難だった。

 

「それなら我々で作ってしまおう」

 

 

そこで、日機装は青色LEDに関する研究でノーベル物理学賞を受賞した天野浩教授の指導のもと、深紫外線LEDの研究開発に乗り出した。

 

けれども、深紫外線LEDの開発に至るまでの道は決して平坦ではなかったそうだ。理論をもとにした設計図どおりに作っても、なかなか明るくならない。作っても光らない、作っても光らない…の繰り返しだったという。

 

 

粘り強い研究の結果、2015年にはついに当時世界最高の出力と製品寿命を誇る深紫外線LEDの商品化に成功した。さらに、その後の実験により、日機装が開発した深紫外線LEDが様々な菌やウイルスに対して効果があることが証明された。

 

実験に基づく確かなエビデンス

 

 

たとえば2020年5月に日機装が宮崎大学医学部と行った実験では、深紫外線LEDを1秒照射することで87.4%、10秒照射することで99.9%の新型コロナ(SARS-CoV-2)ウイルスを直接的に不活化する効果が確認され、その結果は英国科学誌「Emerging Microbes & Infections」に掲載された。

 

 

さらに2021年4月に同じく宮崎大学医学部と行った実験では、イギリスとブラジル由来の新型コロナウイルス変異株に対して深紫外線LEDを1秒照射することで90%以上、5秒で99%以上のウイルス不活化が確認された。

 

深紫外線LEDの有効性が証明され、さらなる活用が期待されているが、日機装はかねてから空気へのアプローチに取り掛かっていた。

 

空気に対する新しいアプローチ

 

深紫外線LEDは、強力だからこそ諸刃の剣でもある。生体に与える影響も大きいため、空間全体に照射することはできない。

 

そこで、空気を取り込んでフィルターに紫外線を当てることにより、効率的に殺菌できる仕組みを作ったのが日機装だった。政府や医療施設が推奨している換気との相性も良い。

 

 

『Aeropure Technology』は、まずアルミ不織布光触媒フィルターでウイルスを捕捉する。そこに深紫外線LEDを照射することで、ウイルスのRNAを分解し、不活化する。さらにエキスパンド光触媒フィルターの作用により悪臭の原因物質やアレル物質までも分解、及び不活化を行うという徹底ぶりだ。

 

医療機器メーカーがお届けする空間除菌消臭装置

 

『Aeropure Technology』を搭載した日機装の空間除菌消臭装置は、吸い込んだ空気を除菌消臭し、清浄化した空気を放出する。除菌効果のある物質を放出することはないので、乳幼児の近くでも安心して使うことが可能だ。

 

直接人体に触れると害のある深紫外線LEDの照射部位は、装置内の直接見えないところに格納されている。また、万が一フロントカバーが外れてしまっても運転を停止する安全機能がついている。

 

日本の技術が世界を変える

 

新型コロナウイルスは今後も変異をくりかえすだろう。ウイルス以外にも、細菌類に抗菌薬や抗生物質が効かなくなる薬剤耐性の問題は今後世界的な課題になると懸念されている。

 

そのような環境下において、「空気の整備はこれまで以上に大きく意識していかなければいけない社会的問題になるかもしれない」と杏林大学医学部呼吸器内科学教授の石井晴之氏は話している。

 

もちろんこれは日本に限った問題ではない。世界のどこにいようとも、日機装の新技術は今後様々な課題を解決し、安心を取り戻すソリューションとなりえそうだ。深紫外線LEDが照らす未来はこんなにも明るい。

(2021/06/09)
 

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