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デル・トロら巨匠を支える作曲家 マルコ・ベルトラミ独占インタビュー! 怪物を音楽的に描き分けた『スケアリーストーリーズ 怖い本』

BANGER!!! - 9月20日(月) 11時30分

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『スケアリーストーリーズ 怖い本』Blu-ray通常版 発売中 価格4,800円 (税抜) ©2019 CBS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED. 発売元:クロックワークス 販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング

『クワイエット・プレイス』シリーズも手がける作曲家 M・ベルトラミ

『クロノス』(1992年)でコアなホラー/ダーク・ファンタジー映画ファンの注目を集め、『ヘルボーイ』(2004年)と『パシフィック・リム』(2013年)でヒットメーカーとしての地位を確立。そして『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017年)でアカデミー賞監督賞を含む4部門を受賞し、今や押しも押されもせぬ世界的巨匠となったギレルモ・デル・トロ。

2019年の『スケアリーストーリーズ 怖い本』は、彼が魅了された“いわくつき”のベストセラー児童文学を実写化すべく、プロデュースとストーリー原案を担当し、『トロール・ハンター』(2010年)、『ジェーン・ドウの解剖』(2016年)のアンドレ・ウーヴレダルを監督に迎えて製作したホラー映画である。

『スケアリーストーリーズ 怖い本』©2019 CBS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

音楽を担当したのは、近年『クワイエット・プレイス』シリーズ(2018年/2020年)の音楽が高く評価されているマルコ・ベルトラミ。デル・トロの監督/プロデュース作品では『ミミック』(1997年)、『ブレイド2』(2002年)、『ヘルボーイ』、『ダーク・フェアリー』(2011年)のスコア作曲を手掛けており、アレクサンドル・デスプラやラミン・ジャワディらと共に、ハリウッド進出後のデル・トロを支える作曲家のひとりとなっている。

1990年代からベルトラミの映画音楽作品を愛聴している自称“マルコホリック(Marcoholic)”な筆者は、今回あらためてデル・トロ監督の近作『スケアリーストーリーズ』についてベルトラミにインタビューを敢行。多忙な中、スコア(劇伴)の中に組み込まれた様々なアイデアやテーマについて話してくれた。

マルコ・ベルトラミ

クラシカルなオーケストラと電子音のテクスチャを用いたハイブリッドなスコア

—ギレルモ・デル・トロ監督とは、『ミミック』でタッグを組んで以来長年コラボレートしていますが、彼とはどのようにして知り合ったのでしょうか?

ウェス・クレイヴンの『スクリーム』(1996年)で音楽を担当していた時、編集のパトリック・ルシエがギレルモを紹介してくれたんだ。『スクリーム』は僕にとって初めての大ヒット作で、(のちに『ミミック』を製作する)ディメンション・フィルムズとの初仕事でもあった。そんなわけで、彼とは家族みたいに仲良くなったよ。まぁ、『ミミック』はクリエイティブな面でいろいろうまくいかなかった作品だけどね(注:デル・トロには最終編集権が与えられなかったため、プロデューサーのワインスタイン兄弟が度々干渉してきて不本意な仕事になってしまったという)。

—今回の『スケアリーストーリーズ』では、プロデューサーのデル・トロ、監督のアンドレ・ウーヴレダルとどのように仕事を進めていきましたか?

ギレルモとはプロジェクトの最初の頃と、試写の時に何度か会ったくらいだった。僕と(共同作曲者の)アンナ・ドルビッチは、今回アンドレと緊密に仕事したよ。彼にスコアやメロディを聴いてもらって、彼の反応を見ながら曲作りを進めていったんだ。

—あなたは様々なホラー映画の音楽を作曲してきましたが、『スケアリーストーリーズ』は“ジュブナイル・ホラー”とでも言うような要素があって、これまで音楽を担当してきたホラー作品とは少しタイプが異なるように思います。本作の音楽のコンセプトを教えてもらえますか?

君の言うとおり、この映画は児童文学を原作にしたものであり、物語の中で描かれていることの多くは、子どもの感情や想像力の大きさと関係していると僕は解釈した。音楽的には、クラシカルなオーケストラと電子音のテクスチャを用いたハイブリッドなスコアにして、両方の要素をダイナミックに揺れ動かすようなサウンドで行くことを考えた。また、映画は様々な「ストーリー」に分割されていて、それぞれがわずかに異なるフィーリングを持っていた。そういう構成の中で、主人公のステラとサラ・ベローズをつなぐテーマ曲が存在していることが特に重要だった。

『スケアリーストーリーズ 怖い本』©2019 CBS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

「モンスターたちの個性を音楽的に描き分けた」

—劇中では“カカシのハロルド”や“大きな足指”、“青白い女”、“ジャングリーマン”などユニークで恐ろしいモンスターが次々と登場します。これらのモンスターの個性や不気味さ、恐ろしさを音楽でどのように表現しようと思いましたか?

それぞれのモンスターには強烈な個性と独特な雰囲気があった。僕とアンナは曲作りの最初の頃、各モンスターの登場シーンで効果を発揮してくれそうな音のパレットや、使えそうなテーマを一緒に考案していったんだ。例えば“カカシのハロルド”の音楽にはハーディ・ガーディを使っている。“青白い女”には木管楽器の絡みつくような音色、“ジャングリーマン”にはパーカッシブなサウンドという風に、モンスターを音楽的に描き分けているんだ。

『スケアリーストーリーズ 怖い本』©2019 CBS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

—最も印象に残っているモンスターはどれですか? 私は“青白い女”が印象的でした。映画を観た日の夜、あれが夢に出てきたんですよ……。

ハハハハ! 確かにあれは悪夢に出てきそうなキャラクターだよね。僕は“カカシのハロルド”を見たあと、誰もいない夜のだだっ広い畑でカカシを見かけた時に怖くなったことがあったよ。でもどれかひとつを選ぶなら、やっぱり君と同じで“青白い女”かな。あれはすごく恐ろしいモンスターだと思うよ!

『スケアリーストーリーズ 怖い本』©2019 CBS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

取材・文:森本康治
Special thanks to Marco Beltrami

■マルコ・ベルトラミ
1966年生まれ。『スクリーム』の音楽で注目され、シリーズ4作の音楽を担当。ホラー/スリラー映画の音楽を得意とする一方、『3時10分、決断のとき』(2007年)と『ハート・ロッカー』(2008年)でアカデミー賞作曲賞にノミネート。『フリーソロ』(2018年)で第71回プライムタイム・エミー賞の音楽賞(ドキュメンタリーシリーズ/スペシャル部門)を受賞した。ギレルモ・デル・トロをはじめ、ジェームズ・マンゴールド、アレックス・プロヤス、トミー・リー・ジョーンズら鬼才監督たちから全幅の信頼を置かれている。ドキュメンタリー映画『すばらしき映画音楽たち』(2016年)にも出演。

『スケアリーストーリーズ 怖い本』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2021年9月放送

 

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