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飲み会後の運転代行、配車が追いつかない やむなく断る現状に危機感

朝日新聞デジタル - 11月25日(木) 10時22分

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(朝日新聞デジタル)

 飲酒運転防止の手段として期待される一つに、運転代行の利用促進がある。2月末での千葉県内業者は278社だが、大半が零細企業。普段から人材集めに苦労し、コロナ禍では廃業や休業が相次ぎ、感染者減少に伴う需要回復に配車が追いついていないという。代行業者に同行して、その現状や課題を探った。(上保晃平)
 19日午後7時すぎ、成田市にあるすし店から白色のワゴン車が動き出した。ハンドルを握るのは「運転代行セブン」(富里市)の山本誠司代表(58)。飲酒した客の代わりに運転し、客と客の車を送り届ける。
 山本代表が運転する客のワゴン車のすぐ後ろを、妻の八重子さん(59)がセブン社の「随伴車」でついて行く。走り出して間もなく、八重子さんの携帯電話が鳴った。客とハンズフリー通話でやりとりし、午後8時半から2台の予約を引き受けた。数分後にも2度、別の客から代行依頼の電話があったが、すでに予約でいっぱいで断った。
 すし店から20分ほどで、富里市内の目的地に着いた。八重子さんが随伴車の料金メーターを操作すると、車外から見える画面に「3400円」と料金が表示された。料金の透明性を高め、トラブルを避けるために装備しているという。利用した保険代理業を営む高木酒夫(みきお)さん(59)は「運転代行がないと飲みに行けない。運転にも安心感があった」と話した。
 コロナ禍で運転代行業を取り巻く環境は厳しい。セブン社では、周辺の飲食店が時短営業となったうえ、近くの成田空港のスタッフや旅行客の利用も大幅に減った。1日の利用客がゼロの日もあったといい、売り上げは一時、コロナ前の1割ほどに落ち込んだ。同業他社も次々と廃業した。
 山本代表が運転代行業を始めたのは約20年前。「自分の仕事で、一人でも飲酒運転を防げたら」という思いで続けてきた。だが、利用客が「お前ら気をつけて帰れよ」と一緒に飲んでいた仲間に声をかけるのも度々。「飲酒運転を目にするのは日常茶飯事。表沙汰になるのは氷山の一角だ」と話す。
 コロナ禍の3度目の緊急事態宣言解除後、状況は急激に変わりつつある。この地域は廃業・休業中の業者が多く、需要の回復にむしろ運転代行の配車が追いついていないという。セブン社も現在は随伴車3台、7人体制で、依頼を断らざるを得ないことが多い。「代行を手配できず、自分で運転して帰ってしまう人もいる」と山本代表は危機感をあらわにする。

 

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