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PB赤字 25年度2・9兆円 内閣府試算

朝日新聞デジタル - 7月22日(木) 7時0分

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(朝日新聞デジタル)

 財政健全化の指標となる国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)について、内閣府は21日、最新の試算を発表した。黒字化をめざす2025年度の収支は、高成長をした場合で2・9兆円の赤字。1月の前回試算より改善し、黒字化の時期も前回より2年早い27年度とした。政府は歳出削減で25年度に黒字化できると訴えるが、試算の前提には甘さも目立ち、実現性には疑問符がつく。
 PBは、社会保障や公共事業などの「政策経費」を新たな借金なしで賄えるかどうかを示す指標。内閣府が年2回、最新の見通しを試算しており、21日の経済財政諮問会議で示された。
 それによると、20年度の税収が想定より5兆円以上上ぶれしたことなどを反映し、20年度の収支が前回試算の69・4兆円の赤字から56・4兆円の赤字へと大幅に改善した。その結果、黒字化の目標年度の25年度の赤字額も前回より4・4兆円圧縮された。このため、政府は毎年1・3兆円程度のPBが改善する歳出削減を3・5年続ければ、25年度の黒字化も「視野に入る」とした。
 ただ、この試算には、前提条件が甘く、「お手盛り」との指摘もある。
 たとえば、試算の前提となる名目成長率は22年度を除く21~25年度で3%以上が続くと仮定しているが、実際に名目成長率が3%を超えた年は、直近の四半世紀で1回しかない。消費者物価も25年度に2・0%の上昇率を達成できるとしているが、最近では消費増税の影響が出た14年を除き、1%以下にとどまる。「特定技能」の在留資格で働く外国人の数も、制度開始の19年4月から5年間で34・5万人増えることを織り込んでいるが、実際には、まる2年たった今年3月末時点で約2万3千人しか増えていない。
 このため、過去の成長率の実績に近い「現状維持シナリオ」の試算では、25年度の収支は7・9兆円の赤字。30年度でも6・0兆円の赤字と、黒字化の見通しが立たない状況だ。
 政府が強調する歳出削減の効果もどこまで織り込めるかは分からない。むしろ、20年度の歳出は、新型コロナウイルス対策で一気に膨らんだうえ、コロナの収束がみえないなか、今年度以降も追加対策が必要になる可能性がある。今秋までの衆院選や来夏の参院選を見据え、与党からの歳出圧力も高まるばかりだ。(古賀大己)

 

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