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“究極のエンジン”誕生か マツダの「SKYACTIV X」はどうスゴい?

THE PAGE - 8月13日(日) 12時30分

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(THE PAGE)

 マツダの次世代エンジンが注目されています。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの長所を兼ね備え、しかも使用状況で燃費がそれほど左右されないという夢のようなエンジンです。これまでも次世代エンジンとして期待されていた「HCCI」方式が乗り越えられなかった“壁”を、マツダは「プラグを使う」ことでブレークスルーし、研究を重ねてそれを実用化の域まで昇華させました。モータージャーナリストの池田直渡氏は「ガソリンエンジンにディーゼルの燃焼システムを持ち込んだ」ことがポイントと指摘します。この次世代エンジンは、どんなエンジンで何がスゴいのでしょうか。池田氏に寄稿してもらいました。

高回転で伸び・太いトルク・低燃費「良いとこ取り」

 自動車関係者の間で今最も話題になっているのは、マツダが8日に発表した新しいエンジン『SKYACTIV X』だ。マツダはその性能を次のようにアナウンスしている。
(1)ダウンサイジングターボよりレスポンスが良い
(2)ディーゼルより高回転の伸びが良い
(3)SKYACTIV Gより全域で10%、ピーク値で30%トルクが太い
(4)SKYACTIV G比で燃費を20〜30%改善(2008年型MZRガソリンエンジン比では35〜45%改善)
(5)燃費の“目玉”が大きく、各国の燃費テストでほぼ同じ燃費が達成でき、ユーザーの実際の使用でも結果が乖離しにくい
 5つの項目が相関的に何を表しているかと言えば、旧来のエンジンには長所と短所があったが、SKYACTIV Xはそれら全ての「良いとこ取り」だと言うことだ。ガソリンエンジン並のレスポンスと高回転の伸びの良さを持ち、ディーゼル並のトルクと燃費を備え、しかも運転の仕方で燃費に差が現れにくい。暗に「現時点での究極のエンジン」だと言っているのである。

 そんな美味い話が本当にあるのかどうかは、乗ってみるまでは分からないが、今この段階ではマツダが配布した資料とプレゼンのみが手がかりなので、そこからわかることを書いておこう。

 マツダの“手品の種”はガソリンエンジンにディーゼルエンジンの燃焼システムを持ち込んだところにある。ここからはかなり工学的な話になるが、それをやらないとこのエンジンの理屈がわからないので、少々難しいがご容赦願いたい。

ガソリンとディーゼルエンジン、それぞれの課題

 普通のガソリンエンジンでは、混合気を圧縮して、そこに点火プラグで火を付ける。火はプラグの周りから伝播し、燃焼室の隅まで延焼して一回の燃焼を終える。その火炎伝播は極めて高速で行われているので一般的には全部が同時に燃えているように感じるかもしれないが、メカニズムとしては紙の端に火を付けて燃え広がるのと同じである。この方法だと、混合気が燃えやすい空気と燃料の比率(14.7:1)でないと、上手く燃え広がらない。燃費向上のために燃料をケチると、紙の例えで言えば、途中で湿っている所があって端まで燃えない内に火が消えてしまうのだ。燃え切らないと排ガスがめちゃくちゃになる。

 一方、ディーゼルエンジンはどうなっているかと言えば、これは初めに空気だけを吸い込んで圧縮する。気体は圧縮すると温度が上がる。筆者が過去に見た実験では試験管に綿くずを入れて、空気入れで圧縮すると、温度上昇で綿
 

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