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楽天の約65億円かけたNBAウォリアーズのユニホームスポンサー参加への賛否

THE PAGE - 9月14日(木) 11時40分

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(THE PAGE)

NBAで過去3年連続NBAファイナルに進出し、今季を含む2度(計5度)リーグ制覇を成し遂げているゴールデンステート・ウォリアーズが12日(日本時間13日)、インターネット通信販売大手の楽天とスポンサー契約を結んだと発表。同日ウォリアーズの本拠地があるカリフォルニア州オークランドで記者会見を行った。

 3年総額6000万ドル(約65億円)で、サンフランシスコ・クロニクル紙によると、年2000万ドル(約22億円)は、5月にクリーブランド・キャバリアーズがタイヤメーカーのグッドイヤーと結んだスポンサー契約の倍以上という。USAトゥデー紙によると、キャバリアーズがグッドイヤーと結んだ契約は年間1000万ドル(約11億円)と言われており、それがこれまでで最高額での契約だった。

 NBAは去年の4月、10月に開幕する2017−18シーズンから3シーズン限定でジャージーのスポンサーシップを試験的に導入することを決定。各チームがユニフォームの左胸に2.5インチ(約6.4センチ)四方のスポンサーのロゴを付けることが許された。この試みはMLB、NFL、NHLを合わせた米4大スポーツの中で初めてで、3年後の結果が大きく注目されている。

最初に同スポンサー契約を結んだのは、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ。わずか10勝とリーグワーストの成績に終わった昨年5月にオンライン・チケット販売ウェブサイト事業会社のスタブハブと年間500万ドル(約5億5000万円)の契約を結んだ。

 これまでオーランド・マジックがディズニーと、6月に終わった昨季リーグワーストの20勝62敗に終わったブルックリン・ネッツがエンタープライズ、ソリューションの販売、導入、コンサルタンティングを行っているインフォアと契約するなど13チームがロゴのスポンサー契約に漕ぎつけており、ウォリアーズが14チーム目だ。

 ウォリアーズが、この契約に年間1500〜2000万ドル(約16億円から22億円)を見積もっていることがスポーツ専門局ESPNから報道されたのは、昨年の夏。当時は同契約をまとめたのがシクサーズのみで、ウォリアーズは2015−16シーズンをNBA史上最多の73勝(9敗)で終えたものの、ファイナルでキャバリアーズに敗戦したところ。同夏スーパースターのケビン・デュラントを獲得し大きな期待が込められる一方で今年5月にキャバリアーズがグッドイヤーと結んだ額が1000万ドル(約11億円)だったため、その行方に関心が寄せられていた。
 
 結局、オールスターゲームに2015、16年の最優秀選手(MVP)ステフィン・カリー、オクラホマシティ・サンダー所属時代の2014年にMVPに輝いたデュラント、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンの4人が選ばれ、シーズンのジャージーの売り上げはカリーがリーグトップ、デュラントが3位でトンプソンが13位、チームの商品としての売り上げもリーグトップを記録。

 スポーツメディア・ウォッチ・ドットコムによると昨季の全国放送の数はキャバリアーズと並んでリーグトップの30試合(NBA専門チャンネルNBA TVを除く)で視聴者数に関してはリーグ最高をマーク、来月から始まる新シーズンでもリーグ最多となる31試合(NBA TVを除く)の全国放送が予定されているウォリアーズには十分に破格の値段を支払う価値があったと判断された。

 サンフランシスコ・クロニクル紙によると、会見の席で楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長は「私達は、現在のスポーツ界で最も成功している球団の一つであり、可能性に対する情熱とチームワーク、前向きな姿勢という面で共有することのできるゴールデンステートとパートナーシップを結ぶことにわくわくしています」と語り、前述のような実績とともにウォリアーズのポジティブなイメージが同社の発展に大きく繋がることに手応えを感じている様子を示した。

 楽天は左胸のロゴだけではなく、ウォリアーズの練習施設の名前を「楽天パフォーマンス・センター」と変え、ウォリアーズのビデオ・オン・ディマンド(VOD)のオフィシャルとなり、マーケティングとEコマースでチームと提携。楽天グループの無料通話&メッセージアプリのViper(バイパー)はウォリアーズのオフィシャル・アプリとして使われる。さらに電子書籍が読めるアプリ楽天コボ(Kobo)もE-readerの公認パートナーとなり、ポイントキャッシュバック・サイトのEbatesはショッピング・リワードの公認パートナーとなるという。またロゴ入りジャージーはチームショップでのみ販売でき、それをするかどうかは各チームによるが、ウォリアーズは楽天のロゴ入りジャージーをチームショップで販売することに決めた。

 同紙によると、楽天のロゴがテレビ、ソーシャル・メディア、ビデオゲーム、ジャージーの売り上げから得る収益は3200〜3700万ドル(約35億円から約40億円)に達するだろうとされており、ウォリアーズへの投資は、十分に回収できることが予想されている。

 ただ、NBAのコミッショナー、アダム・シルバーが「ファンの反応を見てみたい」と言っていたように、問題はファンがロゴ入りジャージーをどう思うか。
 地元愛が強く、熱烈なファンが多いウォリアーズファンにとって、愛着のあるウォリアーズのジャージーに新たな変化が加わることはあまり嬉しくないようで、ウォリアーズがチームの公式ツイッターで楽天との契約についての投稿をすると、「そんなジャージー、買いません。前のジャージーのままにして下さい」。「僕らのカラーが馬鹿げた赤でメチャクチャに」、「僕が応援するのは楽天じゃなくウォリアーズだ」などという返信が寄せられ、中には楽天で買い物をした時の苦情まで書き込んでくる人もいた。

 これまでユニフォームのロゴのスポンサー契約をNBAチームと交わした企業の多くが契約先のチームカラーに合わせて自らのロゴをつけており、そうでなくても不自然でない色の選択が多い。

 しかし、楽天のマークは、ウォリアーズのホーム用のジャージーでは、チームカラーの白、青、黄色の白字の上に赤枠でRのマークが白抜きされ、その下には黒でRakutenと書かれている。体の大きな選手のジャージー上で、ほんの小さな位置を占めるだけのロゴではあるが、ウォリアーズファンにとってはそれだけで変化を感じるのかも知れない。

 ただ、試験期間は3年ある。その間にファンの心を変えることは出来るか。カリー、デュラント、トンプソン、グリーン、そしてベテランのシックスマン、アンドレ・イグダーラが健在で来季に連覇の希望が広がるウォリアーズ。ファンにとっては、強ければ小さなロゴなどさほど気にならないかも知れない。いや、楽天が6.4センチーメートル四方に年間2000万ドル(約22億円)を投じたことがウォリアーズの向上に繋がれば、赤いロゴさえ、ファンの誇りになることさえあり得るだろう。
 

 

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